耳たぶ回しリンパケアは、歯科医の佐藤青児先生が考案したケアで、正式名称は『さとう式リンパケア』です。
耳たぶの付け根を軽くつまんでクルクルと回す動きから『耳たぶ回しリンパケア』とも呼ばれていて、多数の書籍が出版されたり、テレビや雑誌で紹介されたりと話題になっています。
日本全国、アメリカ、カナダには、佐藤先生公認の「さとう式リンパケアインストラクター」がいて、各地でセミナーを開催して、このケアを広めています。
耳たぶ回しリンパケアが考案されたきっかけは、顎関節症の患者さんの治療のためでした。
顎関節症とは、顎が開閉しづらくなったり痛みが出たりして、しゃべることや食べることが困難になる症状です。
食べ物をうまく噛むことができず、消化不良による胃腸のトラブルも起こりやすくなります。
また、肩こりや頭痛、耳鳴り、自律神経失調症、さらにはうつ症状にまでなってしまうこともあります。
顎関節症は、筋肉が緊張することによって起こります。
マウスピースを使ったり、歯を削ったりしてかみ合わせを調節する治療が一般的には行われていますが、
佐藤先生は、あごの筋肉が緊張するのは
“首や肩、体全体のバランスが崩れているから”と考え、他の方法による治療法として「耳たぶ回しリンパケア」を考案したのです。
では、なぜ「耳」なのでしょうか?!
ちょっと耳の下に手を触れて口を開け閉めしてみてください。
関節が上下に動くのが分かりますね。ここが顎関節です。
また、耳たぶの後ろ付近には「耳介後リンパ節」、口を大きく開けると耳たぶの前側にできるくぼみ付近には「耳下腺リンパ節」があり、この耳たぶ周辺というのは関節とリンパ節が集中しているポイントなのです。
最初、佐藤先生はこの顎関節周辺をマッサージしていました。
そして、ごく弱い力の方が、すべての人に効果的であることを発見し、試行錯誤の末に耳たぶを回す方法を思いついたのだそうです。
もはや“マッサージ”とは言えないほどの弱いタッチで、「揉まない・押さない・引っ張らない」からこそ筋肉がゆるむことが分かり、「マッサージ」ではなく「リンパケア」と呼ぶようになりました。
この「耳たぶ回しリンパケア」を歯科医院に来る顎関節症の患者さんに指導したところ、顎関節症が改善するだけでなく、肩こり、頭痛、耳鳴りがなくなったという声が多数寄せられるようになりました。
さらに「しわやたるみがなくなった」「小顔になった」「くすみが取れて顔色が明るくなった」といった美容効果が続々報告されたそうです。これは、耳たぶ回しリンパケアをすることでリンパの流れが促され新陳代謝が活発になったからと考えられます。
他にも、冷え症・花粉症・不眠など、さまざまな体調不良の改善の声が寄せられています。
耳の周りには、全身につながる筋肉のラインや、リンパ節が集中しているので、耳たぶを回すことで体全体のバランスを整え、様々な不調の改善につながっているのです。
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